キミに送る約束~空に向かって~
「まあ─...そうだな。」
いきなり男が白い歯を見せてにっと笑う
「今日1日俺らとつきあってくれるっつうなら
許してやってもいーよ?」
「はっ?」
「そーだな。したら慰謝料もなーんも要求
しねーしな。」
どっどんな方向に進んでいるの!?
「さっ、行こっか。」
男があたしの肩に手を置く。
「やっやめてください!」
「怖がっちゃって可愛いー!」
「やっやだ!離してっ!」
どうしよう...誰か助けてっ!
「慧っ!」
「慧って誰だよー。彼氏ぃ?そんな奴来るわけな...。」
─バシッ
激しい音がしてあたしの肩に手を置いていた男は
地面に倒れこんでいた
「いってえな!何すんだよ!」
あたしの隣にはこぶしを握っていた慧がいた
「さと.....し。」
「おいっ!ボーっとしてねえでいくぞ!」
慧はあたしの腕を掴んで走り出す
「おい!待てや!」
後ろから男が追いかけてくる