キミに送る約束~空に向かって~

あたしは黙って俯いた。


「心愛。さっきはごめんね。言いすぎ「別に。
千尋は何一つ間違っていないじゃない。」


そうだよ。あんなに言ったんだから


「...宗佑から聞いたんだけど慧くん最近
元気ないんだって。」

「.....だから?」

「だからって...はぁ...慧くんきっと
寂しいんだよ。」


気づいたら千尋と一緒に鞄を持って
廊下を歩いていた。


「ねえ、心愛。いいの?慧くんの心愛への好きって
気持ちあたし噓じゃないと思うな。」

「幼馴染としての愛情と本当に好きな人の
愛情を間違ったんだと思う.....」


慧は梓ちゃんを失くして分からなくなっていたんだ。
愛とか...好きとか.....


「じゃあ、心愛信じてなかったの?」

「え─...?」

「今まで慧くんが心愛にくれた愛情全部噓だと
思っていたの?」


あたしにくれた...愛情...?


急に慧の笑顔が頭に浮かぶ
ちっちゃいころから変わってないやんちゃな
とことか...それを知っているのは、
あたしくらいで.....

好き.....慧が。


「千尋.....」

「ん?」

「あたし...代わりでも良いって言ったのに...
慧のこと突き放したんだよ?」

「.....ん」

「あたしは...慧の隣にいるべきじゃ.....
ないっ.....」


だめだ。あたしなんか慧の隣にいたら。


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