キミに送る約束~空に向かって~

兄貴は一体何を考えているんだ...?


「ただいまー」


母さんの声が聞こえた


「あら、慧帰っていたの」


沢山食材が詰まったエコバッグを重そうに
持った母さんがリビングに入ってくる


「あぁ、今帰ったところ。それよりこれ」


メモ帳を母さんに手渡す


「何ー?..........ってはぁ!?
何よ、これ!」

「知らねえよ。兄貴何かあったのかよ?」

「朝は、普通に大学言ってたわよ?
何ー、彼女とか?」


彼女.....?


「嫌...それは、ねえと思う」

「えぇ?何であんたが分かるのよ」

「嫌...なんとなく」


だってこの間まで兄貴は心愛が好き
だったんだから.....
そんなすぐあの兄貴がコロコロ変わるか?


「はぁ─...どうせ明日になったら帰って
来るんじゃないかしら。全く就職活動前だって
言うのにあの子は何考えて
いるんだか.....」


冷蔵庫に母さんは食材をつめて行く


「後で司に電話しといて」

「はぁ?母さんがすりゃいいだろ」

「あたしの電話は出ないのよ!」

「ふ、何だよそ.....」


─ズキン、ズキンッ

急にしだした頭痛.....


< 230 / 381 >

この作品をシェア

pagetop