キミに送る約束~空に向かって~

「はいはい。分かったからー。
続きはまた今度ー」

「えっ!?続きしてくれるの!?」

「そっそういう意味じゃなーいっ!///」


このラブラブにはついていけない...


「なあ、心愛」

「ん?」

「今からちょっとついて来てくれる?」

「へ...いいけど.....」


慧に手を握られて校舎から飛び出す

慧が進む場所は、見慣れない風景
あたし達は、家と逆方向の電車に乗る
電車は、数えるくらいの人しか乗っていなかった


「慧、どこ行くの?」

「着いたら分かるよ」


慧は、それっきり曖昧な相槌しかうってくれなかった


そして電車を降りて手を握られたまま
あたしは、慧にどんどん引かれて連れてこられた場所は─...

お墓が沢山並んでいた


「慧.......?」


慧があるお墓の前で立ち止まる


【岸本家】と縦に彫られていた

岸本.....梓ちゃんのお墓.....?


「慧...?」

「梓の母さんに...墓どこか教えてもらった」

「うん...」

「こんなとこにいたんだな─」


慧は、お墓の前でしゃがみ込む


「花も何も買って来れなかったよ...」

「...うん」


あたしも黙って隣にしゃがみ込む
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