キミに送る約束~空に向かって~
その瞬間神楽があたしの手を振り払う
「大丈夫だって...」
神楽は、そう言って店から出て行った
手...振り払われた
やっぱ...嫌われている
何で...こんなの胸...チクチクするんだろう
何で...あんなに気になるんだろう.....
あたし...神楽のこと嫌いなはずじゃん...
じゃあ...何で嫌いだったんだろう...
嫌いになる理由なんてないのに─
でも...気になる.....
手...振り払われた.....
それがすごいショックだった...
あ─...あたし...神楽の事好きなのかも─...
翌日少し重い気持ちで出勤した
まだ誰も着ていなくてあたしは、着替えて
レジの前に立つ
神楽...来るかな...
あんなダルそうにしてたんだし...
もしかしたら高熱でもあったのかも
しれない...
すごい息苦しそうだったし.....
どんどんみんなが出勤してくる
その中に神楽が混じっていないかあたしは、
ずっと目でみんなを追う
どうやら思ったよりも神楽に惚れているみたい
特別優しいわけでもないし特に会話だって
したわけじゃない
冷たい目つきだしツンツンしているのに...
なのに.....すごく気になる
モテる男ってまさに神楽みたいな人のことを
言うんだろうなー...
なんて思っているといつのまにか
神楽が出勤していた
声...かけてみよう...かな
「お...はよ」
「おす」
「.....きっ昨日大丈夫だった?」
すると神楽は、じろっとあたしを見る