キミに送る約束~空に向かって~

その瞬間神楽があたしの手を振り払う


「大丈夫だって...」


神楽は、そう言って店から出て行った


手...振り払われた
やっぱ...嫌われている

何で...こんなの胸...チクチクするんだろう
何で...あんなに気になるんだろう.....

あたし...神楽のこと嫌いなはずじゃん...

じゃあ...何で嫌いだったんだろう...
嫌いになる理由なんてないのに─

でも...気になる.....

手...振り払われた.....
それがすごいショックだった...


あ─...あたし...神楽の事好きなのかも─...





翌日少し重い気持ちで出勤した
まだ誰も着ていなくてあたしは、着替えて
レジの前に立つ

神楽...来るかな...
あんなダルそうにしてたんだし...
もしかしたら高熱でもあったのかも
しれない...
すごい息苦しそうだったし.....

どんどんみんなが出勤してくる
その中に神楽が混じっていないかあたしは、
ずっと目でみんなを追う

どうやら思ったよりも神楽に惚れているみたい

特別優しいわけでもないし特に会話だって
したわけじゃない
冷たい目つきだしツンツンしているのに...

なのに.....すごく気になる

モテる男ってまさに神楽みたいな人のことを
言うんだろうなー...


なんて思っているといつのまにか
神楽が出勤していた

声...かけてみよう...かな


「お...はよ」

「おす」

「.....きっ昨日大丈夫だった?」


すると神楽は、じろっとあたしを見る
< 373 / 381 >

この作品をシェア

pagetop