キミに送る約束~空に向かって~

｢彼女は...それでいいって言ってたの？」

｢...さぁ─.....っぷ！てか何でお前が
泣きそうになってんだよ」

｢なっなってない！」


嘘...本当は､今にも涙が溢れてしまいそう

心のどこかで神楽が彼女と別れたことを
喜んでいる自分がいる

事情だってよく分からないけど...
でも今の神楽は､すごく辛そうだった...

同情なのか分からない

よくわかんない気持ちがあたしの心を重くする


｢あー､あんま泣くなよ｡俺女が泣くの
苦手なんだよなー」


あ...あたしもう泣いてた


｢あんた結構キツいよね」

｢ふっ､彼女以外の女にはな」

｢じゃあ...彼女には､何でも尽くすの？」

｢...あぁ｡尽くすよ」

｢何でも？」

｢何でも」


神楽は､あたしを見ているけどきっと
彼女の事を考えているに違いない


羨ましい...心から思う


｢.....さっさと彼女とヨリ戻しなよ」


じゃなきゃ...神楽のこと諦め切れない


｢ふっ､一々おせっかいだっつーの」


ほら､またキツいこという


｢うるっさい！」


あたしもいつか...こんな風に誰かに
愛されたいな.....

いつか...こんな風に誰かを思えたら
どれだけ幸せな事だろう...

キミとあたし.....

キミに出会えて世界が広く思えた─...