キミに送る約束~空に向かって~
─次の日。
俺はマフラーを巻いて
自転車を出す。
隣の家を見ても心愛の姿は見えない。
今日は休むのだろうか...?
俺は携帯を開いて時刻を確認する。
おかしい。
俺は首を無意識にかしげて自転車に
またがってこぐ。
自転車を漕ぐと冷たい風が俺を包む。
早く梓に会いたい それだけ思い
俺は自転車を進ませて行く。
─────...
「慧くん♪おはよ♪」
梓は隣の車両を覗きこんだ。
「あれー?心愛先輩は?」
「あぁ、朝から見てねえよ。休みなんじゃ
ねえの?」
「連絡来てないの?」
「ふっ、別に一緒に来る約束もしてねえから
連絡もなんも来ねえよ。」
「ふうーん。あたしはてっきり一緒に
来ているんだと思ってた。」
「なわけねえだろ。そんなのとっくの
昔の話しだっつーの。」
梓は少し顔を曇らせた。
「梓?」
「いいな。心愛先輩は.....。」
「.....だったら今日一緒に見舞いでも
行って見るか?」
「えっ!?ぅ.....っうん。」
少し顔を歪めた梓は優しく頷いた。