キミに送る約束~空に向かって~

───────.....

「なぁー!慧っ!今日くらい付き合えよ!」

「うるっせえな。俺は今から梓と
デートなんだよっ!」

「はあ!?いいじゃん!」

「お前は彼女とでも遊んでろ!」

「......。」

「宗佑?」


放課後になりつきまとってきた宗佑。
急に黙りこむし何なんだよ。


「千尋と...喧嘩したんだ。」

「だったら仲直りしろ。な?よし。じゃあな。」

「待てって!」


俺は宗佑を押し飛ばして急いで靴を履き変えて
校門から出る。
今から走って梓迎えに行かなきゃな。


校門を潜り抜けて走っていると後ろから声が
聞こえた。


「慧くんっっ!」

「梓?」


トナカイのように鼻を赤くした梓が
マフラーをつかみながら近づいてきた。


「慧くん遅いから来ちゃった♪」

「わっ悪ぃ。行くか?」

「うん。あ、待って♪心愛先輩のためにお土産
買っていこー♪心愛先輩には.....
プリンでいいんじゃないかなー?
ほら、あそこのお店美味しいって
さっき慧くんと同じ制服を着た人が
言ってたよー♪」

「はあ!?ソイツ誰だよ!」

「あ、たったまたま話しかけられた
だけだし.....そっその.....。」
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