未送信BOXの憂鬱
大学生になって、早3年目。
大学生活なんて思っていたよりもずっと普遍的で、思っていたよりもずっと忙しかった。
あっという間に卒業だ。
とは言っても、就活真っ只中な私に余裕なんてないんだけど。
それでも夢と不安を携えて上京してきた、あの高校時代の自分が懐かしい。
今ではすっかり慣れたものだ。
だけど時々、得に今日みたいな日に、私は昔の自分に戻りたくなる。
無垢純粋で、ひねくれ者な一人の女子高生。
少し無謀な事だって、勢いだけで何とかなってしまう、あの青春の日々が思い浮かんだ。
―… ブーッ ブーッ
レポートを仕上げていた私の手が止まり、震えた白いボロケータイに瞬時に伸びた。