未送信BOXの憂鬱
『理奈、すっげー好き』
『……うん…』
『理奈は?』
『……嫌いじゃなかったら、付き合わないでしょ』
『バカだな』
バカね、ほんとに。
なんで今更、泣かなくちゃいけないのよ。
いつの間にか握り締めていたケータイ。
思い切り投げようと思い、手を振りかざした。
でも、やめた。
逢いたい気持ちの方が大きい事を再確認したから。
唯一お揃いで買った、ベージュのストラップがキラキラと揺れた。