Kissしてダーリン[短篇]
携帯の電源はOFF。
何も考えたくなかった。
次の日ももちろん学校。
敦のいる学校。
行きたくない、そう母に懇願しても許されるはずもなく、
自転車を漕いでいる自分。
「…行きたくないよ」
そんなときに限って早く着いてしまうもので、
目の前には学校。
「はぁ…」
溜息を一つ落とし、教室へ向かった。
「…はよ」
「おはよっ!…って真央」
昨日とのテンションの差が激しすぎて
目が丸くなっている。
早いわりに、教室にはほとんどの生徒が集まっていた。
「…席つけー」
名簿を片手に敦が入って来た。
「先生ぇー」
「先生が早く来たあー」