Kissしてダーリン[短篇]
「…んな、見んな。」
着替え中の淳をずっと見つめる私。
「あ、ごめんなさい。」
だって、ネクタイを締める淳が格好良かったから。
横目で言われた私は、すぐに視線を反らす。
「…真央。」
「ん?」
呼ばれて振り返る。
ちゅっ
同時に重なる唇。
「なっ!?」
「…行ってくる。って言ってもまた会うけどな。」
呆然とする私の頭を撫で、淳は出て行った。
「……馬鹿。」
こんな朝からドキドキさせるなんて反則なんだから。
高鳴る胸を抑え、制服に着替える私。