悠久の祈り -春宵夢想-
【涼】


あの後、私と彼は盃を交わし、めでたく夫婦になった。




そして、今は彼と一緒にあの桜の木の下に来ていた。




もちろん、私は身体を冷やさないように羽織を着て来ている。




「涼、寒くないか?」




私の膝の上に寝転がる歳三さんは私を見上げて来た。




「大丈夫ですよ、結構着込んでますから」




私の返答に安心したように笑うと、彼は私のお腹に耳を寄せた。






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