悠久の祈り -春宵夢想-


「ありがとうございます、瑛司さん」




私達は二人と別れ、家に入った。




歳三さんは勝手場に買って来た物を置くと、小さく息を吐いた。




「八重子さんの息子さん、沖田さんに似てましたね」




「…ああ」




彼の後ろ姿は何処か、哀しそうだった。




多分、沖田さんの事を思い出しているのだろう。





< 31 / 128 >

この作品をシェア

pagetop