悠久の祈り -春宵夢想-


だいぶ、疲れてたみてぇだな。



まあ、半分は俺のせいかもしんねぇけどな…。




俺は涼の指通りの良い黒髪を梳いた。




彼女の髪はサラサラと音を立てて、俺の指から落ちて行く。




「あと少しなんだ…」




あと少しどこいつを幸せに出来る。




今まで辛い思いをして来た分、涼には人並み以上の幸せを味合わせてやりたい。





< 55 / 128 >

この作品をシェア

pagetop