悠久の祈り -春宵夢想-
【土方】


「くそっ…」




あの場面を涼に見られてたのかよ…。




あんな状況であんな言葉を聞いたんじゃ、あいつが誤解してもおかしくない。




俺は自分の不甲斐なさに苛立ちを覚えた。





「義兄上」




「ああ、夏依さん。すまねぇな…、こんなことに巻き込んじまって…」




「いえ。それより、愁さんから話はすべて聞いています」




どうやら、夏依さんは俺が愁に相談したことをすべて知っているようだ。







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