悠久の祈り -春宵夢想-


それで、涼に黙っててくれていた。




夏依さんには迷惑かけちまったな…。




「義姉上を探しに行きましょう、義兄上。あの人なら分かってくれます」




「ああ」




俺は夏依さんの言葉に頷き、外に飛び出した。




「夏依さんは翔馬と一緒に愁を呼んで来てくれ。俺はあの人を連れて、涼を探しに行く!」




「分かりました」




俺は彼女の背中を見送ると、反対方向に走り出した。





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