鈍感王子にご注意を

私が今日のデートのために
ネイルをした事を。

ラインストーンをつけて
今日は何度も誠くんが気づくように
髪に耳をかけることを
繰り返していた。

でも...誠くんは全然
気づいてくれない。

「恵美ちゃん♪2つ席が空いたから
すわろっか。」

「うん.....。」

こんなに優しくしてくれて
周りは最高の彼氏だって言う。
いいなーとか愛されて羨ましいとか。

玲奈ちゃんまで言う。
玲奈ちゃんも十分和也くんと
上手く言っていていいと思う。
私はあの2人も羨ましい。

けど...自分でだって誠くんが
一番だって思う。

なのに...これが不満っていうの?

誠くんはちょっとどこか
抜けてるから...気づいてくれない
ことがいっぱいある。

この間だって気合入れていつもより
ヘアスタイルを変えたつもりなのに...
何にも言われなかった。

『恥ずかしくて言いづらいだけでしょ?』

玲奈ちゃんはそういって
励ましてくれた。

< 3 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop