俺の姫様 Ⅱ
午前9時。
姫梨に伝えた集合時間の1時間前。
既に姫梨以外のメンバーは教室に集まっていた。姫梨にバレないよう、今日の予定を再確認するために。
絶対に成功させるんだと、念には念を入れ、張り切ってた。
最終確認を終えると、友達2人は教室を出ていった。教室には俺と、姫梨の親友の友香だけになった。俺の次に張り切ってたのは友香だろうな。
勉強する準備をしていると、友香が口を開いた。
「サプライズ、成功したらいいね。」
「だな。」
「姫梨、絶対泣くよね!」
「ははっ。泣き虫だからなー。」
姫梨の反応を想像して、2人で笑った。
「ほんと、姫梨のこと好きだね〜!!」
「好きじゃねえよ。」
「…え?何言ってんの、翔。」
「好き、とかそんなんじゃなくて…。」
好きよりも、もっと大きくて重い――…