女たらしな我が主
「コレミツ、相手をしろ」

えっ、何がですか!?何をですかっ!?

光は、顔に似合わぬ怪力で、コレミツなあたしを引き寄せる。

「手ほどきだ」

部屋中からさっと赤い光が失せて行く。

引いていく最後の光の中で、
 
不適な笑みを浮かべて、あたしを見ている、光が見えた。

景色が暗転する。

姿の見えなくなった光から、お酒の良い香りがした。
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