子悪魔ライアス★下克上~Der Traum des Teufels~
アフストイが死んで、当代の嫉妬がライアスとなった瞬間。
ドリウスは強大な魔力の気配が消えたことに気がついて、目が覚めた。
ここにいる上級悪魔以上の気配を持つ者はアフストイ、スノーの七罪。
上級悪魔は、ドリウス、ライアス、ノアだ。
右隣にいたはずのライアス。ベッドの中は空だった。
「ライアス…!?」
驚き、全員のベッドを確認する。
イブナクはすやすやと眠っていた。
スノーは激しいイビキをかきながら気持ちよさそうに眠っていた。
「ライアス…!嫌な予感しかしない!」
最近、アフストイの様子が変だった。
やたらとイブナクにつっかかるし、ライアスがイブナクと話していると不機嫌そうな顔で様子を見ていた。
また夜の散歩にでも行ったのかもしれないと思ったが、今宵は月が3つ重なる日ではない。
嫉妬の気配はルファン城の頂上から読み取れた。
そもそも、上級悪魔が多い(ドリウス、ライアス、ノア)。
さらに七罪を2人も連れているとなると魔力が読みにくくて仕方ないのだが。
バルコニーに出て、翼を出し、ルファン城の頂上を目指す。
頂上からは嫉妬の気配のみが漂ってくる。
「悪魔同士で痴話喧嘩はあまりないんだけど…、アフストイは【嫉妬】だから嫉妬心も強いしな…。」
ダークかイブナクのことで揉めたのだろうか。
しかし、それだけで血の契約をしたライアスを殺せるものだろうか。
いや、血の契約は片方から一方的に解除することができたはず…。
どちらか片方が血の契約を破棄して戦闘になった可能性が高い。
ドリウスは飛んでいる間にも色々と考えながら頂上を目指す。
そこで、ドリウスが見た光景は。
血溜まりの中に座り込んで、虚ろな目をしているライアスと。
血溜まりの中に転がっているライアスの魔力から創られた蒼い剣だけだった。
「ライアス。」
ドリウスが話しかけても応答をしないライアス。
「何があったんだよ。」
「コロ…シ…タ…。」
ライアスの様子を見ると、殺したくて殺したかったようには見えない。
殺したかった相手を殺したときは高笑いこそするものの、こんな凹んでしまった状態にはならない。
ドリウスはライアスの目を覗きこむ。
間近で見て、初めてわかったが、ライアスの右目は蒼で、左目は紅だった。
ライアスから、溢れてくる魔力は、この場にいないアフストイに酷似していた。
ドリウスは強大な魔力の気配が消えたことに気がついて、目が覚めた。
ここにいる上級悪魔以上の気配を持つ者はアフストイ、スノーの七罪。
上級悪魔は、ドリウス、ライアス、ノアだ。
右隣にいたはずのライアス。ベッドの中は空だった。
「ライアス…!?」
驚き、全員のベッドを確認する。
イブナクはすやすやと眠っていた。
スノーは激しいイビキをかきながら気持ちよさそうに眠っていた。
「ライアス…!嫌な予感しかしない!」
最近、アフストイの様子が変だった。
やたらとイブナクにつっかかるし、ライアスがイブナクと話していると不機嫌そうな顔で様子を見ていた。
また夜の散歩にでも行ったのかもしれないと思ったが、今宵は月が3つ重なる日ではない。
嫉妬の気配はルファン城の頂上から読み取れた。
そもそも、上級悪魔が多い(ドリウス、ライアス、ノア)。
さらに七罪を2人も連れているとなると魔力が読みにくくて仕方ないのだが。
バルコニーに出て、翼を出し、ルファン城の頂上を目指す。
頂上からは嫉妬の気配のみが漂ってくる。
「悪魔同士で痴話喧嘩はあまりないんだけど…、アフストイは【嫉妬】だから嫉妬心も強いしな…。」
ダークかイブナクのことで揉めたのだろうか。
しかし、それだけで血の契約をしたライアスを殺せるものだろうか。
いや、血の契約は片方から一方的に解除することができたはず…。
どちらか片方が血の契約を破棄して戦闘になった可能性が高い。
ドリウスは飛んでいる間にも色々と考えながら頂上を目指す。
そこで、ドリウスが見た光景は。
血溜まりの中に座り込んで、虚ろな目をしているライアスと。
血溜まりの中に転がっているライアスの魔力から創られた蒼い剣だけだった。
「ライアス。」
ドリウスが話しかけても応答をしないライアス。
「何があったんだよ。」
「コロ…シ…タ…。」
ライアスの様子を見ると、殺したくて殺したかったようには見えない。
殺したかった相手を殺したときは高笑いこそするものの、こんな凹んでしまった状態にはならない。
ドリウスはライアスの目を覗きこむ。
間近で見て、初めてわかったが、ライアスの右目は蒼で、左目は紅だった。
ライアスから、溢れてくる魔力は、この場にいないアフストイに酷似していた。