子悪魔ライアス★下克上~Der Traum des Teufels~
サキマは何だか嫌な予感がした。
天界の武器の横流し元であったアーヤと決裂したのは誤った判断だったかもしれないと思った。
しかし、傲慢のサキマは、七罪の名が示すとおり、傲慢であったため、打算で和解などもしない主義だった。
訓練をつけ始めた人間達の武器を扱う様子はそれなりに熟達してきたし、アバドンの怪我もそれなりに治ってきた。
ダークの翼に至っては隠すことができないだけで背中の血は止まって、傷自体は治っている。
嫌な予感がしたのなら、と結界をより強固にするサキマ。
次にここへ来るのはライアスか、それともアーヤか、見知らぬ七罪か。
「誰が来たって、蹴散らすだけだしねー。」
サキマは独り言を吐く。
サキマ勢、アーヤ軍、アフストイ一行の三勢力との戦い直後は、だいぶ混乱もした。
しかし暫く時間が経ったためか、生活自体もだいぶ落ち着いてきた。
アフストイ達が乱入してくる前に戻ったかのようだった。
変化はダークが屋敷に滞在を続けていることだけだ。
しかし、その一点が変わっただけで、サキマは魔界の動きが見えた。
「それでも、魔界は動いてんだよね。」
遺伝子上の父親であるユーギットとは魂の契約が完了している。
アーヤとも血の契約をしていたはずだが、この様子では全面戦争になりそうだ。
アフストイからは血の契約を拒まれた。ライアスだったらどうだろうか。
現時点でサキマ自身が傲慢ということを含めると、傲慢、色欲、強欲しか集まっていない。
憤怒と怠惰と暴食の行方がつかめないのが痛い。
それに、嫉妬のライアスの存在感をどこからも感じないのも奇妙だった。
ダークは怠惰の力を得たと言っていたが、もう少し根掘り葉掘り聞いてみるべきだろうか?
そんなことを考えていたときに、妖艶な女悪魔がバルコニーから勝手に入ってきた。
「誰?」
サキマは構えることもなく、その女悪魔を見た。
「わたしはサキ。あなたに契約をお願いしたくて来たの。」
一人でも協力者が欲しい状況で、丁度よく契約したいという悪魔が現れた。しかも上級悪魔だ。
「ぶっちゃけ聞くけど、アンタ、アーヤのスパイ?」
「アーヤ…?」
魔界から出たことがないのか、アーヤの名前を知らないようだ。
「知らないならいーよ。契約しよう。」
知らないということは、アーヤとの繋がりは皆無ということだ。
サキマはあっさり了承し、サキと契約をした。
天界の武器の横流し元であったアーヤと決裂したのは誤った判断だったかもしれないと思った。
しかし、傲慢のサキマは、七罪の名が示すとおり、傲慢であったため、打算で和解などもしない主義だった。
訓練をつけ始めた人間達の武器を扱う様子はそれなりに熟達してきたし、アバドンの怪我もそれなりに治ってきた。
ダークの翼に至っては隠すことができないだけで背中の血は止まって、傷自体は治っている。
嫌な予感がしたのなら、と結界をより強固にするサキマ。
次にここへ来るのはライアスか、それともアーヤか、見知らぬ七罪か。
「誰が来たって、蹴散らすだけだしねー。」
サキマは独り言を吐く。
サキマ勢、アーヤ軍、アフストイ一行の三勢力との戦い直後は、だいぶ混乱もした。
しかし暫く時間が経ったためか、生活自体もだいぶ落ち着いてきた。
アフストイ達が乱入してくる前に戻ったかのようだった。
変化はダークが屋敷に滞在を続けていることだけだ。
しかし、その一点が変わっただけで、サキマは魔界の動きが見えた。
「それでも、魔界は動いてんだよね。」
遺伝子上の父親であるユーギットとは魂の契約が完了している。
アーヤとも血の契約をしていたはずだが、この様子では全面戦争になりそうだ。
アフストイからは血の契約を拒まれた。ライアスだったらどうだろうか。
現時点でサキマ自身が傲慢ということを含めると、傲慢、色欲、強欲しか集まっていない。
憤怒と怠惰と暴食の行方がつかめないのが痛い。
それに、嫉妬のライアスの存在感をどこからも感じないのも奇妙だった。
ダークは怠惰の力を得たと言っていたが、もう少し根掘り葉掘り聞いてみるべきだろうか?
そんなことを考えていたときに、妖艶な女悪魔がバルコニーから勝手に入ってきた。
「誰?」
サキマは構えることもなく、その女悪魔を見た。
「わたしはサキ。あなたに契約をお願いしたくて来たの。」
一人でも協力者が欲しい状況で、丁度よく契約したいという悪魔が現れた。しかも上級悪魔だ。
「ぶっちゃけ聞くけど、アンタ、アーヤのスパイ?」
「アーヤ…?」
魔界から出たことがないのか、アーヤの名前を知らないようだ。
「知らないならいーよ。契約しよう。」
知らないということは、アーヤとの繋がりは皆無ということだ。
サキマはあっさり了承し、サキと契約をした。