子悪魔ライアス★下克上~Der Traum des Teufels~
サキマ -傲慢-
■陰鬱の森
アフストイが転移したのは鬱蒼と生い茂る森の中だった。
「ま、魔界にマイナスイオンを感じられるような爽やかな森なんかないけどね。」
アフストイは愚痴でもなくなんでもないことのように言う。
「植物もヤバイのが多いから注意してね。」
「ヤバイのってどんなんだよ?」ライアスがアフストイに聞く。
「ライアスの後ろの木とか。」
ライアスは背後を振り返る。
大樹が、あった。
大樹から生えたツルによって、何人かの下級悪魔、人間が捕らえられている。
腕と足にツルがしっかり巻き付いており、逃げることもできないだろう。
下級悪魔の場合は翼までツルで固定されている。
正常な判断力を失っているのか、皆、虚ろな目をしており、ライアス達を見ても助けを求める様子がない。
「うっわ…。」
ライアスとドリウスは引いてしまった。
「こいつら助けるなんて言わないでよね。獲物を奪ったらこっちに襲いかかってくるからさ。」
アフストイは淡々と解説する。
「あ…あぁ…。」
「うん。」
ライアスとドリウスは返事をする。
「じゃ、行こっか。」
大樹に背を向け歩き出す。
森の中で翼を広げるのは不便だった。
「ま、魔界にマイナスイオンを感じられるような爽やかな森なんかないけどね。」
アフストイは愚痴でもなくなんでもないことのように言う。
「植物もヤバイのが多いから注意してね。」
「ヤバイのってどんなんだよ?」ライアスがアフストイに聞く。
「ライアスの後ろの木とか。」
ライアスは背後を振り返る。
大樹が、あった。
大樹から生えたツルによって、何人かの下級悪魔、人間が捕らえられている。
腕と足にツルがしっかり巻き付いており、逃げることもできないだろう。
下級悪魔の場合は翼までツルで固定されている。
正常な判断力を失っているのか、皆、虚ろな目をしており、ライアス達を見ても助けを求める様子がない。
「うっわ…。」
ライアスとドリウスは引いてしまった。
「こいつら助けるなんて言わないでよね。獲物を奪ったらこっちに襲いかかってくるからさ。」
アフストイは淡々と解説する。
「あ…あぁ…。」
「うん。」
ライアスとドリウスは返事をする。
「じゃ、行こっか。」
大樹に背を向け歩き出す。
森の中で翼を広げるのは不便だった。