ニセコイ
ていうかわざわざ、ギュッとしなくてもいいのに なんかいい匂いするし、 洗剤かな?


「離せー」


「うーん……しょうがないなぁ」


何で好きでもない女にこんな事できるんだろ?
仕事柄?


ふわっと離して自分の席に戻って行った。


「瑞穂、いつの間にぃ?」


授業中も美咲が話しかけてくるから、美咲にだけは教えよう


ていうか美咲って大雅みたいなの好きじゃなかったかな


「あのねぇ、実際ニセコクだからね?偽りのカップルだからね?」


小さな小さな声で誰にも聞かれないように美咲に真実を話した


「へぇ~、他にも女子いるのに瑞穂選らんだって事はなんかあるんだよやっぱり」


「興味なさそうなやつ探してたんだってよ」


この言葉に美咲は豪快に笑った

「確かにねっ!」


「美咲って好きじゃなかったっけ?」


「え~?恋愛感情じゃないよ目の保養目の保養」

そういうジャンルもあるのか。じゃあ、美咲にはオープンでいこう


豪快に笑ったのに何も言われないのは自習だから

ちょっと待て……
何か、すごい視線を
グギギギと首を後ろに動かすと


大雅がこっちを見ていた。


何?
ふいっとそらされた。
え、何?


何か気に障ることでもした?あ、言っちゃいけなかったかな


まぁ、いいや
私はまた美咲とお喋りに戻った
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