“愛してる”のコトバ
「2人だけで話を終わらせないでよ。
ねぇ気づかない?アタシの気持。」





怜が悲しい目で祐樹を見た。




「…お前の気持?」





「アタシはッ祐樹がお姉ちゃんと付き合う前から祐樹が好きだった。
でも…お姉ちゃんと付き合いだして…
お姉ちゃんは妹のアタシから見ても綺麗で優しくて完璧な人だった。
だから敵うはずないッて諦めたの。でもお姉ちゃんが亡くなって、チャンスだと思った。
それなのに祐樹は転校しちゃって...追いかけてここまで来たのにこんな女と付き合ってるって納得できない!!
柚依にお姉ちゃんみたいな魅力があると思えない!!」








怜…祐樹の事本当に好きなんだね…
アタシなんかより怜のほうが綺麗…祐樹と釣り合ってると思う。





でも…アタシだってそんな軽い気持じゃない。
何を言われたって引けない。








『怜、アナタが祐樹を大好きだって事は分かる。
でもアタシだって大好きなの。この気持は誰にも負けないと思ってる。
勿論怜、アナタにもね。』






「…俺は怜と過ごしていても綾音を忘れることはできなかった。
でも柚依と過ごしていて綾音を忘れられたんだ。
今は綾音にこれっぽッちの気持ちもない。
柚依は俺の中で綾音以上なんだ。柚依以上の人なんて存在しないんだ。
だから怜、お前の気持には応えることはできない。」








祐樹…嬉しいよ。
アナタはアタシが嬉しくなる言葉をたくさんくれるね...
ありがとう...





「なんでよ…アタシの何処がいけないの…?
柚依なんかよりズットズット可愛いのに...祐樹を好きだったのに...」


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