約束の星
最強!俺様SP
「彩菜ちゃん、おはよう!」
「…水嶋くん。おはようございます。」
それからというもの、俺は出来るだけ彩菜ちゃんに話しかけるようにしていた。
今までの『西城さん』という呼び方も、親しみを込めて『彩菜ちゃん』に変えた。
ちなみに彩菜ちゃんは、最近ようやく俺のことを『貴方』ではなく『水嶋くん』と呼んでくれるようになった。
でも、話す時は相変わらず敬語なんだけど……
「そう言えば…水嶋くん、1限の数学の宿題、やってきましたか?」
「え…宿題?ヤバっ!そんなのあったっけー…」
すっかり忘れていたことを指摘され、焦る俺。
もうすぐ朝のSHRが始まる。
今から宿題を片付ける余裕は当然ない。
「…よろしければ私の、写されます?答え…合ってるかは自信ないですけど。」
「助かりますっ!!」
彩菜ちゃんの救いの言葉に、俺は思わず敬語で返してしまった。
そんな俺を見て、彩菜ちゃんはくすくす笑いながらノートを渡してくれた。