約束の星



遊びに……行く?



「え…?彩菜ちゃん、そんなことでいいの…?」



あまりにも普通すぎる提案に驚いた俺は、思わず聞き返してしまった。



それが夢だなんて…
次元が違いすぎる。



「…はい。」



「朝人。ちなみに彩菜は、美術館と博物館と図書館以外は行ったことないぞ。」



これはまた…
頭が痛くなりそうなところばっかりじゃないか─



「…よし、わかった!早速今度の日曜…明後日だな。みんなでどっか行こう!!」



俺がそう言うと、彩菜ちゃんは本当に嬉しそうに笑ってみせた。



「晴輝、お前も明後日付き合えよ?今日からお前も、彩菜ちゃん親衛隊の仲間だからな!」



「親衛隊って……」



隣にいた晴輝は、少し顔を歪めながら呟いた。



「文句あんのか?」



「…ない。仲間になるのも別に構わない。ただ……」



ただ?



「…明後日は部活だ。」



…………



「あー!!!」



晴輝に言われて初めて気付いた。






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