約束の星
そして時は過ぎ…
翌週の日曜日。
「やーっほーー!!」
彩菜ちゃんが行き先に指定したのは、遊園地だった。
俺も遊園地は小学生の時以来だからかなり久しぶりで、テンションが上がる。
「…朝人、うるさい。」
開園時間に間に合うように集合したから、今は午前9時を少し過ぎたところだ。
低血圧で朝は弱いらしい晴輝が、はしゃぐ俺に文句を言う。
「子供だな…」
晴輝の文句の次にそう言い放つのは、無表情の有加。
「いーじゃん、楽しいんだからさー…てか有加、その服可愛いね?女の子って感じで……」
「黙れっ!」
「…っ!いってぇよ!!」
口調も態度も何から何まで男っぽいくせに、服装だけは完璧な女の子な有加。
それを誉めてるつもりだったのに、俺は有加の逆鱗に触れてしまったようだ。
「有加ちゃん!そんな…乱暴はいけませんよ!!」
本気で俺に殴りかかってきていた有加は、彩菜ちゃんに止められて渋々引き下がった。
晴輝はというと、そんな様子をあくびをしながら見守っていただけだった。