水平線の蒼い空
「藤堂先生、もうすぐ、休憩時間が終わるから、そしたら、作業所を覗いてごらんなさい」



「………?」


ジリジリジリジリ……

作業開始のベルが鳴った。


作業所は、レッスンバックを作る班、シューズバックを作る班、スポーツバックを作る班、の3つに別れて、皆が各々、ミシンをかけて作業をしていた。その工程は、いたって簡単ではあった。

「藤堂先生、各々の班の作業工程をゆっくり見学してみて下さい」

「………」


静香は、言われるままに、レッスンバックの班を覗いてみた。

< 35 / 46 >

この作品をシェア

pagetop