片恋
あっけにとられている俺に向かってなおも続ける重松。

「石原って頭いいんでしょ?
それならあたしと賭けをしよう?
勝った方が負けた方に何か一つ命令していいの。
どうよ?」

「・・・やだって言ったら?」
そう問いかけた俺に対して帰ってきた言葉は

「軽蔑するね。」
その一言だった。

「いやいや、軽蔑するって・・・」
「人から吹っ掛けられた勝負から逃げる様なカスに興味はないの。」
・・・そりゃー厳しいお言葉で。

「ここまで言われて逃げるほど腰抜けじゃないよね?」
そう言って黒い笑みを浮かべる重松に俺が勝てるはずもなかった…



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