黒神×銀姫






「俺なんか良いから!!




何も考えないで逃げろ!!」



そんなの………





『無理だよ!!



唯一のお兄ちゃん置いてけるわけ無いじゃん!!』





「…っ………何でこんなときだけ鋭いかなぁ…」






「……麗桜。こっちおいで。」



克の一言に、一歩ずつゆっくりと近づく。








正直、怖かった。




克が、これ以上無いってほどに。






でも、空兄の為に….……








「麗桜!!行くな!!」







その、苦しむ声が、私の進む足を止めた。






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