黒神×銀姫
克は、さっきはノリノリという感じで撃ったクセに。
目を大きく見開いて涙を流していた。
「空……兄さん……」
ずっと、空兄のことを、空兄さんと呼んでいた。
『な……んで…!!空兄殺したのよ……!!』
私は、怒りで、自分が抑えられなかった。
「っ………」
克も、物凄い殺気に、身を縮めた。
『克……私はあんたを許さない!!何があっても、絶対に!!』
そう言って、飛びかかった。
殴って、殴って、殴って殴って殴って。
ブレーキが掛からなくなりそうな時、空兄の最後の言葉を思い出した。
「生きろ」
ーーーーー……!!
『っはぁ……何やってんだろ……私…』
私は、理性をとりもどして、克を殴るのをやめた……けど。
『……!!』
自分が、どれ程克に酷いことをしたか、解った。
克は、ボロボロだった。
なんとか、意識は繋いでるみたいだが。