悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
灯里は目からウロコが落ちるような気がした。
玲士が言うなと言った理由が今になってわかる。
これは下手に情報を出すと混乱させるだろう。
確かに玲士の言うとおり、初対面の第一印象に賭けた方がいいかもしれない。
「いずれ紹介するから。もう少し待ってて」
「あのねぇ、灯里……」
母はさらに言い募ろうとしたが、灯里が口を噤んだのを見、はぁとため息をついた。
ごめんねと灯里は内心で思いつつ、テーブルの上のチョコレートに向き直った……。