悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
翌日の23:30。
灯里は昨日と同じようにベッドの上で携帯を見つめていた。
まだ玲士からの連絡は来ない。
気にし過ぎなのはわかっている、けれど……。
嫌な想像が脳裏から離れない。
なぜ玲士は東京に来るなと言うのだろうか?
あのクリスマスの日以来、灯里は一度も東京に行っていない。
もちろん玲士のマンションにも行っていない。
ひょっとして、まさか……。
「……っ、玲士……」
灯里はぼすっと頭を枕に臥せた。
考えれば考えるほど良くない想像をしてしまう。
――――こうなったら、自分で確かめるしかない。
玲士は怒るかもしれない。
けれど、ここでずっと考えているより実際に確認した方が早い。
明日、休みを取って東京に行ってみよう。
灯里は決心し、布団に入った。