悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
「……っ、ぃやっ……っ」
この間の優しいキスとは全く違う荒々しいキスに、灯里は目尻に涙を滲ませた。
首を振って抵抗しようとした灯里の顎を、玲士はもう片方の手でがしっと掴む。
「……教えてあげるよ、灯里」
地の底から響くような声が灯里の耳を打つ。
玲士の瞳が正面から灯里を見据える。
その瞳に灯里は息を飲んだ。
――――怒りと切望に染まった、灯里の全てを絡め取るような瞳。
硬直する灯里に、玲士はクッと笑って呻くように言う。
「おれにとって、お前が何なのか……」
「……っ」
「知らない方が良かったってお前は思うかもしれないけど、ね?」