悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
8.一緒にいよう
カーテンの隙間から日差しが差し込む。
ふと目をさました灯里は、隣で眠る玲士を見た。
あれから何時間、いや何日経ったのだろうか?
今思うと、玲士はあの夜それでも手加減してくれたのだと思う。
玲士が灯里を全力でここに縛り付けようとしている今、それがなんとなくわかる。
「……」
ここまでするほど、玲士は自分のことが好きだったのだ。
これほどまでに愛されていたことに、なぜ自分は気付かなかったのか?
心が震え、胸の奥が痺れる。
熱い想いが湧き上がり、涙となって頬を流れ落ちる。
カーテンの隙間から差し込む光が玲士のまっすぐな黒髪を照らす。
長い睫毛も形の良い唇も、こうして陽の光の下で見ると吸い込まれるように美しい。
灯里は玲士の頬にそっと手を伸ばした。
象牙のような肌に灯里が触れると、玲士は長い睫毛を震わせてそっと目を開けた。
朝の湖を思わせる透明感のある瞳が静かに灯里を見る。