悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
「クリスマスのあの日からずっと。……言っとくけどおれは、そんなに待つ気ないよ。今年中には結婚したいって思ってる」
「……え?」
「だから灯里、覚悟してて。今度の週末、お前の家に挨拶に行くから」
玲士の言葉に、灯里はぽっと頬を赤く染めた。
灯里も先のことを考えないでもなかった。
いずれはそうなるかなと思ってはいたが、玲士はもっと現実的に考えていたらしい。
「あ、あのその……でも……」
「前にも言ったけどお前には拒否権ないからね。タイミングがいつかってだけ」
なんて強引なと灯里は一瞬思ったが、こういう強引なところにも惹かれてしまう。
――――もう、どうしようもない。
灯里の心はこの悪魔に絡め取られてしまった。
「仕事とか、住む場所とか、これからのこととか……」
「……」
「二人で考えていこう。……ね、灯里?」