悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
「それって食材? それとも……」
『……?』
「……ごめん、何でもない」
今の玲士の話が頭に残っていたせいだろうか、つい変な物を想像してしまう。
灯里は慌てて言葉を濁した。
『お前の口に合うかはわからないけど。楽しみにしてて?』
「うん! ありがと、玲士」
灯里は目を輝かせた。
これが一年前だったら呪いの藁人形と五寸釘のセットかなーとか思ったかもしれない。
けれど玲士が灯里にくれるものはどれも玲士の心がこもったものだ。
指輪にしても、クリスマスの時の食事にしても……。
今はそのことを心から嬉しいと思う。