悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
そして4日後。
届いた箱の中に入っていたのは……。
「わぁ……」
美味しそうなクッキーの詰め合わせと、小さな小箱だった。
小箱の中にはエメラルドとダイヤがライン状に並んだシルバーのネックレスが入っていた。
長さ3cmほどのペンダントトップが繊細で上品な光を放っている。
ふと見ると、箱の底に小さな紙が挟まれている。
甘いウッドノートの香りが漂うそれを開くと、玲士の綺麗な字が現れた。
『お前の指輪に合いそうなものを選んでみた』
相変わらずの事務的な内容だが、玲士らしい。
灯里はペンダントを手に取り、自分の首にかけてみた。
一瞬ひんやりとした金属の感触が肌に伝わった後、すぐに肌になじんで灯里の胸元で美しく輝いた。
「……ありがと、玲士……」
胸がじわりと熱くなる。
灯里はペンダントを手に取り、睫毛を伏せてそっと口づけた……。
[Mini Story ~ホワイトデー 完]