悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~

After Story ~結婚の挨拶





[After Story ~結婚の挨拶]



新緑の緑がまぶしい、GWの初日。

灯里は駅前で玲士と待ち合わせをし、灯里の家へと向かった。

事前に両親には玲士が挨拶に来ると言うことは知らせてある。


『来るのはかまわん。だが殴られる覚悟で来いと言っておけ!』


と父の誠三は言っていたが……。

大丈夫かなと思う灯里の隣で、玲士は神妙な面持ちで歩いている。

さすがの悪魔もこのときばかりは緊張するらしい。


「灯里」

「うん?」

「今回は印象重視でいくから。不自然に見えるかもしれないけど、なんとか合わせて?」

「……はぁ」


悪魔の考えていることはよくわからない。

が、ここは玲士に協力しなんとか乗り切るしかない。


やがて二人の目の前に灯里の家の玄関が見えてきた。

灯里がチャイムを鳴らし、ドアを開けると……。

父と母、そして弟の柾貴が玄関の前で立って待っていた。


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