悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
「灯里……」
玲士の瞳が灯里の目を射抜く。
切望と渇望、そして炎のような熱情に灯里の胸が熱く震える。
「……もう戻れないよ、灯里」
「……っ」
「もう永遠に、お前を逃がさない」
玲士は言い、灯里の背をドンとドアに押し付けた。
玲士の唇が灯里の唇に重なり、奪うように激しく口づける。
灯里は目尻から涙を流したままその唇を受け入れていた。
――――もう何も、考えられない。
心も魂も玲士に絡め取られ、吸い取られていく……。
――――もう戻れない。
玲士の言葉が灯里の心を揺さぶる。
玲士の熱い想いが、激情が、唇ごしに流れ込んでくる。
灯里は涙に濡れた睫毛を瞬かせ、そっと目を閉じた……。