悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
二章
1.悪魔のプライベート
夕刻。
二人は玲士のマンションへと向かった。
玲士が借りた部屋は駅から徒歩5分ほどのところにある8階建のマンションの最上階の角部屋だ。
ドアの前で玲士がピッとキーカードをかざす。
中でカシャと鍵が外れる音がする。
玲士はドアノブに手を掛け、ゆっくりと開けた。
「いい部屋だね……」
玲士に続いて中に入った灯里は室内を見渡した。
全室フローリングで、まだ築年数が浅いらしくキッチンも洗面所もとても綺麗だ。
広さは2DK、一人で住むには十分な広さだ。
「灯里、そっちの部屋の窓開けて」
灯里は奥の部屋に入り、鍵を下ろして窓を開けた。
既に日は陰り、西日が部屋の中に差し込んでいる。
窓の外にはマンションの群れと近くの親水公園の緑、そして遠くの方に東京湾が見える。
「景色いいね~」