悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
一息つくと、なんだかお腹がすいてきた。
灯里は置かれたコーヒーを一口飲み、手近にあったパンを取り上げた。
ライ麦か何かが混ざっているのか、とても風味が良い。
食べ始めた灯里に玲士はコーヒーを一口飲み、尋ねた。
「灯里、今夜は何が食べたい?」
「……へ?」
「お前に無理させたお詫び。好きなもの作ってあげるよ。何がいい?」
玲士は灯里の顔を覗き込んで言う。
好きなものって……。
というか悪魔が料理?
しかし玲士は自炊していると前に聞いたような気もする。
灯里はうーんと考え、口を開いた。
「……オムライス?」
「オムライス、か。やっぱりお子様だね、お前」
「なによっ! 好きなものって言ったじゃん!」