悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
叫んだ灯里に、玲士はくすくす笑いながらテーブル越しに手を伸ばした。
愛しげな眼差しで灯里を見つめながら、灯里の頭を宥めるようにそっと撫でる。
その自然な仕草に灯里の胸がトクンと高鳴る。
「了解。作ってあげるよ、楽しみにしてて?」
灯里は思わず玲士をまじまじと見つめてしまった。
悪魔は7年前から一人暮らししているらしい。
となると自炊歴も7年ということになる。
ずっと親元で暮らしている灯里より料理はできるのだろう。
こんなところでも敵わないなんて……。
なんだか落ち込む。
「昼飯食べたら、横になって休んでて? おれは買い出しに行ってくるから」
見ると、テーブルの隅に何やらメモが置かれている。
引越直後はいろいろと入用らしく、どうやら灯里が寝ている間に玲士は足りないものを確認していたらしい。
あれから身動き一つできなかった灯里に比べると、やはり玲士の方が体力があるのだろう。
灯里は昨日のことを思い出し、頬を赤らめた。
まさか、あんな……。