悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
玲士はスタスタと玄関の方へと歩いていく。
灯里はぼーっとその後ろ姿を眺めていた。
こうしているとまるで同棲中のカップルみたいだ。
と考えたところで灯里はぽっと頬を染め、慌ててブンブンと首を振った。
ど、同棲って……。
にしても……。
昨日から悪魔のことで立て続けに驚きっぱなしだ。
灯里ははぁと息をつき、玲士に淹れてもらったコーヒーを飲んだ。
これまで20%ほどだった理解度が一気に70%ぐらいになった気がする。
そして理解度が上がった今、玲士に惹かれている自分がいる。
もっと玲士のことを知りたいと思う。
「……」
なんだか悪魔の思う壺のような気がしなくもないが……。
それも悪魔の魔力なのだろうか?
であれば、ただの人間の灯里が敵うはずがない。
灯里はコーヒーを飲み、頬を染めてはぁと息をついた。