悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
「それでいい?」
「う、うん……」
「ではおれは、これを」
言い、玲士が手にしたのは灯里と同じデザインの指輪だった。
エメラルドの代わりに小さなサファイアが埋め込まれている。
その青く澄んだ輝きは玲士の雰囲気によく似合っている。
「こちらでよろしいですか?」
「はい。灯里、指のサイズは?」
「多分9号……」
「ではこちらの9号と、こちらの15号をお願いします」
玲士の言葉に店員は畏まりましたと言って奥へと入っていく。
灯里はぽかんと傍らの玲士を見た。
もしかして、これは……。
「ねぇ、みず……じゃない、玲士。これって……」
「クリスマスだからね。おれからプレゼント」
玲士は灯里を見つめ、くすりと笑う。
灯里はカッと頬を染めた。
これはいわゆるペアリングというやつだろうか?