悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~



「それでいい?」

「う、うん……」

「ではおれは、これを」


言い、玲士が手にしたのは灯里と同じデザインの指輪だった。

エメラルドの代わりに小さなサファイアが埋め込まれている。

その青く澄んだ輝きは玲士の雰囲気によく似合っている。


「こちらでよろしいですか?」

「はい。灯里、指のサイズは?」

「多分9号……」

「ではこちらの9号と、こちらの15号をお願いします」


玲士の言葉に店員は畏まりましたと言って奥へと入っていく。

灯里はぽかんと傍らの玲士を見た。

もしかして、これは……。


「ねぇ、みず……じゃない、玲士。これって……」

「クリスマスだからね。おれからプレゼント」


玲士は灯里を見つめ、くすりと笑う。

灯里はカッと頬を染めた。

これはいわゆるペアリングというやつだろうか?


< 75 / 174 >

この作品をシェア

pagetop