悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~
「はぁ……」
「……」
「会う前から印象最悪って。相当ハードル高いよ、それ」
玲士は悪魔にしては珍しく悄然とした様子で言う。
こんな事態になっているとは悪魔も想定していなかったらしい。
灯里は慌てて言った。
「ま、まぁでも、これ以上はないってほど最悪な状況だから考えようによってはいいかもしれないよ? これ以上悪くなることはないわけだし……」
「それ全くフォローになってないよ、お前……」
悪魔は頭を抱え込み、はぁと盛大なため息をつく。
灯里はハハと乾いた笑いを返しながら、内心でどうしようと滝のような汗をかいていた……。