愛を教えて ―番外編―
【拍手SS 危険なティータイム】
一月のある昼下がり、万里子はガーデンルームに座って裏庭を眺めていた。
テーブルには皐月のお気に入り、エインズレイのティーカップが置かれている。皐月が万里子専用に選んでくれた。すみれ色の可愛らしいカップだった。
倒れた皐月の意識は戻らないが、峠は越えたと聞き、ホッとひと息だ。
万里子のかたわらにはメイドの雪音が立ち、同じシリーズのティーポットから、カップに紅茶を注ぎ込んでいた。
「珍しいですね。万里子様がそういった雑誌を読まれるなんて」
万里子の手元を覗き込みながら、雪音はポツリと言った。
「ええ、そうね。でも、のんびりした時間ができると、こういったコトも気になってしまって」
雪音も一緒に雑誌を見ながら……ついつい口にした言葉は、
「卓巳様は……とっても硬そうなイメージなんですが」
テーブルには皐月のお気に入り、エインズレイのティーカップが置かれている。皐月が万里子専用に選んでくれた。すみれ色の可愛らしいカップだった。
倒れた皐月の意識は戻らないが、峠は越えたと聞き、ホッとひと息だ。
万里子のかたわらにはメイドの雪音が立ち、同じシリーズのティーポットから、カップに紅茶を注ぎ込んでいた。
「珍しいですね。万里子様がそういった雑誌を読まれるなんて」
万里子の手元を覗き込みながら、雪音はポツリと言った。
「ええ、そうね。でも、のんびりした時間ができると、こういったコトも気になってしまって」
雪音も一緒に雑誌を見ながら……ついつい口にした言葉は、
「卓巳様は……とっても硬そうなイメージなんですが」