愛を教えて ―番外編―
~*~*~*~*~
エコ・カーニバル前日。
愛実はベビーカーを押して幼稚園にやって来た。そんな母親の姿を見つけるなり、北斗は駆け寄ってくる。
「ママ!」
「北斗くん。遅くなってごめんね。今日は北斗くんもお手伝いしてくれるのよね」
「うん。年長さんだからね。ママ……パパはやっぱり来れないんだ」
落ち込んだ北斗の声を聞き、愛実はいたたまれない気持ちになるが――。
朝、愛実が確認したとき、
『明日? ああ、そんなことを言ってたな。今日は面倒な集まりがあってね、明日はその件で役員を召集する予定になってる。まあ、問題なく進めば明日の予定はなくなるが……』
『じゃあ、ひょっとしたら……』
『交渉相手が藤原卓巳だからな。ヤツとは少なからず因縁があるんだ』
“藤原”の名前が出たことに愛実はドキンとした。
エコ・カーニバル前日。
愛実はベビーカーを押して幼稚園にやって来た。そんな母親の姿を見つけるなり、北斗は駆け寄ってくる。
「ママ!」
「北斗くん。遅くなってごめんね。今日は北斗くんもお手伝いしてくれるのよね」
「うん。年長さんだからね。ママ……パパはやっぱり来れないんだ」
落ち込んだ北斗の声を聞き、愛実はいたたまれない気持ちになるが――。
朝、愛実が確認したとき、
『明日? ああ、そんなことを言ってたな。今日は面倒な集まりがあってね、明日はその件で役員を召集する予定になってる。まあ、問題なく進めば明日の予定はなくなるが……』
『じゃあ、ひょっとしたら……』
『交渉相手が藤原卓巳だからな。ヤツとは少なからず因縁があるんだ』
“藤原”の名前が出たことに愛実はドキンとした。