愛を教えて ―番外編―
(13)朝の風景
美馬邸は、藤原邸と別の意味で嵐が起こっていた。
「どうして? どうしてパパは仕事に行っちゃったのっ!?」
頑張って十一時まで起きて、北斗は藤臣の帰りを待った。でも、どうしても睡魔には勝てず……。
その代わり、明日の朝はできるだけ早く起きて、父と一緒に幼稚園に行こうと張り切っていたのだ。
だが……。
北斗が目を覚まし、一階に駆け下りたとき、藤臣は仕事に出かけた後だった。
「仕事が終わったら来てくれるって。もし来られなくても、尚樹お兄ちゃんが来てくれるから……」
愛実は必死で北斗の機嫌を取る。
「うそだ! パパは来たくないんだ!」
「そんなはずないわ。ほら、お仕事が忙しくない頃、大地くんの幼稚園行事にはちゃんと参加してたでしょう?」
「じゃあ、僕がきらいなんだ!」
「北斗くん。パパが北斗くんのこと嫌いなはずがないじゃない」
「どうして? どうしてパパは仕事に行っちゃったのっ!?」
頑張って十一時まで起きて、北斗は藤臣の帰りを待った。でも、どうしても睡魔には勝てず……。
その代わり、明日の朝はできるだけ早く起きて、父と一緒に幼稚園に行こうと張り切っていたのだ。
だが……。
北斗が目を覚まし、一階に駆け下りたとき、藤臣は仕事に出かけた後だった。
「仕事が終わったら来てくれるって。もし来られなくても、尚樹お兄ちゃんが来てくれるから……」
愛実は必死で北斗の機嫌を取る。
「うそだ! パパは来たくないんだ!」
「そんなはずないわ。ほら、お仕事が忙しくない頃、大地くんの幼稚園行事にはちゃんと参加してたでしょう?」
「じゃあ、僕がきらいなんだ!」
「北斗くん。パパが北斗くんのこと嫌いなはずがないじゃない」